伝統食の新しい提案ー木曽のすんきを活用したレシピー
でんとうしょくのあたらしいていあん━きそのすんきをかつようしたれしぴ━
木曽の伝統食「すんき」を活かし、元公邸料理人と地元の料理人が共同で、新しいレシピを開発しました。
「すんき」というお漬物をご存じですか
「すんき」は、長野県の木曽地方に古くから伝わる保存食のひとつで、「すんき漬け」とも呼ばれます。塩を一切使わずに赤カブの葉を植物性乳酸菌で発酵させた漬け物です。木曾路の入口に位置する塩尻では、一部の地域ですんきは大切な食文化として根付いています。地元では刻んで味噌汁に入れたり、そばに乗せたりして食べられています。塩を摂り過ぎることの方が多くなった現代の暮らしでは、すんき漬けは塩分を控えながら乳酸食品を摂ることができる、とてもヘルシーな食品として注目されています。
シェフ紹介
工藤 英良 Eiryo Kudo
「食の外交官」公邸料理人として10年間に渡りカナダ、中国、フランス3ヶ国において世界各国の賓客に和食を提供。大使公邸におけるおもてなしに尽力し、2013年外務大臣表彰として「優秀公邸料理長」を受賞。現在は出張料理人として1日1組限定特別コース料理の提供の他、中央省庁、自治体、企業、大学、調理師専門学校等からの依頼に応じてレシピの提供、講演活動を行っている。
初めてすんきを味わった瞬間は、その独特な酸味と香りに驚きました。
木曽の山で塩が貴重だった時代に生まれたすんきは、まさに生きるための食文化。食べにくさが魅力で、その癖になる味わいに引き込まれました。
お酒と合わせた時に、乳酸発酵された樽熟シャルドネとのペアリングは、すんきの可能性を感じさせる素晴らしい組み合わせでした。木曽の食文化と塩尻のお酒が組み合わさることによって、新たな価値をみいだせると確信しました。 今回のレシピを通じてその可能性を感じていただけたら幸いです。
レシピ紹介
すんきが購入可能な場所
道の駅 木曽ならかわ(外部リンク) https://www.kiso.or.jp/
1月中旬以降、市内のTSURUYAや全県のAコープでも販売予定です。
詳細については各店舗にご確認下さい。
オンラインでのお求めや取扱事業者についての詳細は下記の木曽商工会のページをご覧ください。
(外部リンク) https://www.kisomachi.or.jp/kiso-sunki.html
塩尻ワインと木曽漆器と合わせるともっと魅力的になる
木曽漆器について
17世紀初頭より木曽漆器製作が始まり、江戸時代は中山道を旅する人々のお土産物として人気を集めました。明治時代の初期には、下地作りに使える錆土(さびつち)粘土が発見されたことにより、他の産地よりも堅牢な漆器を作ることが可能になったため全国的に木曽漆器の名前が知れ渡るようになります。
木曽漆器を身近に感じてほしいという思いから、木曽漆器青年部では漆器のレンタルサービス「かしだしっき」を実施しています。木曽と塩尻を繋ぐ器として「かしだしっき」の1つである「ワッパ皿」を使わせていただきました。木曽漆器の手触り、軽さ、風合いを感じながら、ぜひ本レシピと塩尻ワインのペアリングをお楽しみください。
この写真に映る漆器も「かしだしっき」の1つ
かしだしっき(外部リンク) http://kiso.shikkikumiai.com/seinenbu/
当レシピと塩尻ワイン、木曽漆器とのペアリングは、事務局である株式会社ONESTORYとともに、令和5年度観光庁事業「地域の資源を生かした宿泊業等の食の価値向上事業」の実証事業の一環として開発されました。
本企画は当該実証事業の一環で実施するものです。
観光庁のホームページは下記より参照可能です。
観光庁ホームページ
令和5年度観光庁事業「地域の資源を生かした宿泊業等の食の価値向上事業」
(外部リンク)https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sangyou/syukuhakujirei.html